「安全管理者に自分を選任する、という話は分かった。でも肝心の“講習”はどこで、いくらで、どうやって申し込むの?」——選任義務の解説はよく見かけるようになりましたが、実務でつまずくのはここから先です。

この記事では、貨物軽自動車安全管理者の講習の受講先・申込手順・費用・所要時間・更新(定期講習)、そして既存事業者に残された猶予期限(2027年3月末)を、実務目線で整理します。

先に結論

「選任届は出したが、講習はまだ」という人は、この猶予期限までに“受講→修了”を済ませておく必要があります。

そもそも講習は「選任のオマケ」ではない

貨物軽自動車運送事業者は、営業所ごとに貨物軽自動車安全管理者を選任する必要があります。そして安全管理者になるには、事前に講習を受講し、選任後も2年ごとの定期講習を受講し続けることが求められます。

つまり講習は一回きりのイベントではなく、

  1. なる前に受ける「安全管理者講習」
  2. なった後、2年ごとに受ける「定期講習」

という2段構えです。定期講習は「選任の日前2年以内に修了していること」が要件として整理されています。ここを取りこぼすと、選任を続けているつもりでも要件を満たさなくなるおそれがあります。

受講先の探し方——「対面」と「eラーニング」から選ぶ

講習は誰でも勝手に開けるものではなく、国土交通省に登録された講習機関が実施します。国交省が登録講習機関の一覧を公表しており、そこには対面で実施する機関と、eラーニング(オンライン)で実施する機関が分かれて掲載されています。

まずは国交省の一覧(本文末の「参考」)で、自分が受けやすい形式・機関を確認するのが出発点です。費用や所要時間、更新の扱いは機関ごとに差があるため、申し込む機関の案内で必ず最新の条件を確認してください。

ナスバのeラーニングで受ける場合の流れ

代表的な受講先のひとつがナスバ(NASVA)です。ナスバの貨物軽自動車安全管理者講習はeラーニング形式で、以下が公表されています。

大まかな流れは次のとおりです(詳細な操作手順はナスバのシステム内に手順書があります)。

  1. ナスバの講習予約システムから申し込む
  2. マイページから受講手数料を支払う(支払い完了で受講開始)
  3. 本人認証を行う(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)
  4. eラーニングを受講する
  5. 修了証明書をマイページからダウンロード(登録メールアドレスへの送信も可)

修了証明書は選任の要件を満たしたことを示す大切な書類です。ダウンロードしたら、後述のとおり修了日とあわせて保管しておきましょう。

オンラインで受けられるとはいえ、ナスバ以外にも対面の登録機関があります。「オンラインで受けたい」「近くの会場で受けたい」で選び分けてください。

2027年3月末の猶予期限——既存事業者はここが期限

制度のスケジュールは、新規と既存で分かれています。

残り1年を切っています。「まだ先」と思っていると、期限直前は申し込みが混み合う可能性もあります。猶予期限=“受講を始める期限”ではなく“修了を済ませておく期限”と捉え、早めに動くのが安全です。

実務メモ:受講予定・修了日・次回定期講習を「記録」で握る

この制度でやっかいなのは、一度受けて終わりではない点です。2年ごとの定期講習があるため、「いつ修了したか」「次はいつまでに受け直すか」を管理し続ける必要があります。

紙の修了証を引き出しにしまうだけだと、2年後に「あれ、期限いつだっけ」となりがちです。おすすめは、次の3点を日報・記録と同じ場所で一元管理すること。

点呼記録や健康・適性診断の管理と同じ台帳に「安全管理者の講習履歴」も並べておくと、監査や巡回指導で問われたときに、普段の記録がそのまま答えになります。記録を一本化しておくほど、更新漏れも“探す手間”も減ります。

まとめ:やることリスト

費用・所要時間・更新の扱いは登録機関ごとに差があります。最新の正確な情報は、国土交通省・ナスバ等の公的情報で必ず確認してください。

参考