「2割特例が終わったら、次は簡易課税にすればいいの?」——インボイス登録済みの軽貨物ドライバーからよく聞く疑問です。実は2割特例の後継として、個人事業者限定の新しい軽減措置(いわゆる「3割特例」)が用意されており、運送業の簡易課税(第五種事業)と比べると、多くのケースで3割特例の方が納税額を抑えられます。両者の違いを整理します。

結論:運送業は簡易課税より3割特例の方が有利になりやすい

なぜ差が出るのか——計算方法の違い

例えば、年間の売上にかかる消費税額が90万円だった場合の目安は次のとおりです(あくまで単純計算のイメージで、実際は課税期間・売上構成によって変わります)。

このケースでは差が18万円になります。仕入れ(燃料代・車両維持費・外注費など)が少なめの働き方が多い軽貨物では、本則課税より簡易課税が有利になりやすいと言われてきましたが、3割特例が使える2027・2028年分については、その簡易課税よりもさらに有利になる場合がある、という点が今回のポイントです。

3割特例の対象になる人

上記に当てはまる個人の軽貨物ドライバーの多くは対象になり得ますが、直近の売上が伸びて基準期間の課税売上高が1,000万円を超えている場合は対象外になります。自分の基準期間の課税売上高を確認しておきましょう。

簡易課税に切り替える場合の届出に注意

3割特例は届出不要で自動的に選べますが、簡易課税を選ぶ場合は「消費税簡易課税制度選択届出書」の提出が必要です。2割特例・3割特例の適用後に簡易課税へ移る場合は、通常の「課税期間開始前まで」ではなく、その課税期間の申告期限までに提出すれば間に合うよう弾力化されています。届出を忘れると、その年は自動的に本則課税(実額計算)に固定されてしまう点に注意してください。

実務メモ:どの方式が得かは、売上・経費の記録次第

3割特例が有利か、簡易課税が有利か、本則課税が有利かは、結局のところ「自分の売上と仕入れ(経費)の実態」で決まります。

申告方式の見直しは年に一度の話ではなく、日頃の売上・経費の記録が土台になります。日報や請求の記録をこまめに残しておくと、切り替えの判断もスムーズです。

まとめ:今やることリスト

制度の名称や細かい要件は今後の公表資料で更新される可能性があります。最新の正確な情報は国税庁等の公的情報で確認してください。

参考