「うちは個人事業主だから関係ない」と思っていませんか

日本郵便の軽バンが行政処分で使用停止になった、というニュースを見て「大企業の話でしょ」と思った軽貨物ドライバーは多いはずです。

でも中身をよく見ると、処分の理由は「点呼をきちんとやっていなかった」という、個人事業主でも会社経営でも日々関わる話です。しかも国土交通省は今回の処分を一度きりで終わらせず、監査で違反が確認された営業所に対して令和7年10月1日から順次処分通知を続け、全国規模の一連の処分へと広がりました。大企業だから狙われた、というより「点呼の不備は見つかれば処分される」という前例ができたと捉えるべきでしょう。

結論:点呼の「記録」が残っていないことが一番のリスク

今回の件で個人・小規模の軽貨物事業者が持ち帰るべき教訓はシンプルです。

つまり、点呼そのものをやっているつもりでも、記録の残し方が甘いと「不備」と判定されるリスクがあるということです。

今回の処分の概要

国土交通省は令和7年(2025年)10月1日付で、貨物自動車運送事業法第33条に基づき、日本郵便に対して貨物軽自動車運送事業に係る自動車の使用停止処分の通知を行ったことを公表しました。処分の根拠は、監査により違反事実(点呼の実施状況の不備)が確認された営業所とされています。当初は「今後、順次、同事業者に対する自動車の使用停止処分の通知を行っていく」とされ、その後も処分通知が続きました。

国交省の発表によると、この一連の処分通知は令和8年(2026年)2月10日をもって完了し、通知対象は計1,862営業所にのぼりました。報道では停止対象の車両台数などさらに詳しい数字も伝えられていますが、正確な件数・区分は国土交通省の発表資料で確認してください。

軽貨物ドライバー(黒ナンバー)にとっての意味

日本郵便は貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の枠組みで軽バンを運用しています。つまり今回処分の根拠となった点呼義務は、個人事業主として黒ナンバーを持つドライバーにもそのままあてはまるルールです。

「点呼不備」と一言で言っても、実務上つまずきやすいポイントはいくつかあります。

規模の大小に関わらず、こうした「記録の抜け」は行政の確認が入った際にそのまま指摘の対象になり得ます。

実務メモ:記録の一本化で「抜け」を防ぐ

点呼・日報・請求といった日々の記録を紙やバラバラのメモで管理していると、後から「いつ・何を確認したか」を追跡するのが難しくなります。逆に言えば、点呼記録・運転日報・請求管理を一つの仕組みで残しておけば、もしもの確認の際にもすぐに提示できる状態を作れます。日々の記録を後回しにせず、その場で残す習慣が最大の備えになります。

まとめ:今日からできること

「点呼はやっている」から一歩進めて、「点呼をやった証拠を残している」状態を目指すことが、今回の事例からの一番の学びです。

参考